はしっこでも世界。ムヴィオラ15周年特集上映

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ムヴィオラ

映画祭タイムテーブル

 

世紀の光

世紀の光

【2016年公開作 特別先行上映】

原題:SYNDROMES AND A CENTURY

作品データ:2006年/タイ、フランス、オーストリア/105分

監督:アピチャッポン・ウィーラセタクン

出演:サクダー・ケァブアディー

アピチャッポン幻の傑作|タイ

2006ヴェネチア国際映画祭コンペディション部門出品

2つのパートに分かれ、前半は地方の病院、後半は都市の近代的な病院が舞台。医師と患者の会話や恋の芽生えなどエピソードは前半と後半で反復され、また少しずれながら現れる。アピチャッポン映画の重要なモチーフである“記憶”“未来”を大胆な構成で描く。これまで日本で上映が困難だった幻の傑作を、新作「CEMETARY OF SPLENDOUR」公開に併せて来年公開します。

〈上映日〉11/7(土) 10:30

 

ブンミおじさんの森

ブンミおじさんの森

原題:UNCLE BOONMEE WHO CAN RECALL HIS PAST LIVES

作品データ:2010年/イギリス、タイ、ドイツ、フランス、スペイン/114分/提供・シネマライズ

監督:アピチャッポン・ウィーラセタクン

出演:タナパット・サーイセイマー

カンヌ最高賞|アピチャッポン|タイ

カンヌ国際映画祭パルムドール(最高賞)

腎臓病を患い、死期を悟ったブンミおじさんの前に、亡くなった妻の霊や、猿の精霊、さらにはブンミの前世が現れる。カンヌ審査委員長ティム・バートンが大絶賛した驚きと微笑みのファンタジー。映像のみならず豊饒な森の音が素晴らしい。シネマライズさんの買付作を配給させてもらい、アピチャッポンと良い縁ができました。

〈上映日〉11/14(土) 10:30 11/17(火) 11:30

 

『タレンタイム(原題)』

Talentime

【2016年公開作 特別先行上映】

原題:TALENTIME

作品データ:2009 年/マレーシア/120 分

監督:ヤスミン・アフマド

出演:マヘシュ・ジュガル・キショー、パメラ・チョン

ヤスミン・アフマド伝説の遺作|マレーシア

マレーシア映画祭主要4賞

高校生の音楽コンクール「タレンタイム」をめぐる瑞々しい青春映画であり、涙なくして見られない号泣映画であり、その奥には、多民族国家マレーシアのみならず世界が直面する不寛容を超えようとする強いビジョンが息づく。ヤスミンの映画はアジアの至宝、今の世界に輝きを放つ宝物。この映画を配給できることに感謝します。

〈上映日〉11/7(土) 16:30

 

鉄西区

原題:WEST OF TRACKS

作品データ:1999-2003年/545分(3部構成)

監督:ワン・ビン

ワン・ビン記念碑的大作|YIDFF大賞|中国・満州

山形国際ドキュメンタリー映画祭2003大賞ほか

日本占領中の満州・奉天に設立され、のちに中国の重要な重工業地帯となるも、20世紀の終焉とともに斜陽を迎える瀋陽の鉄西区。ひとつの時代の衰退という叙事詩を小さなデジタルカメラで撮影し、9時間を超える全3部作で完成させ、世界の度肝を抜いたとてつもない傑作。とにかく一度、どれか1部だけでもご体験ください。

〈上映日〉11/15(日) 10:30 第1部:工場 14:50 第2部:街 18:00 第3部:鉄路

*各部ごとに入場料別・入替制となります。

第1部:工場

鉄西区第1部

240分[途中休憩あり]

衰退する鉄西区の3つの工場を記録。閉鎖が近い工場で暇をもてあます労働者や工場の民営化に頭を悩ます管理陣らが描かれる。雪に覆われた鉄路を走る汽車が工場内へ入っていく導入部の素晴らしさ。だらだらした労働者の会話が、なぜこんなに面白い?ワン・ビン魔術炸裂です。

 

 

第2部:街

鉄西区第2部

175分

鉄西区の労働者住宅に住む10代の若者たち。周囲の大人が暮らしの不安に暗い毎日を送る中、若者たちは各々に悩み、明日を憂い、それでも青春を生きる。会ったこともない瀋陽の若者がとても愛おしくなる。一編の青春映画としても忘れられません。

 

 

 

第3部:鉄路

鉄西区第3部

130分

鉄西区の工場を結び、かつて多忙を極めながら、今では役目を終えた鉄路。カメラは、やがてその鉄路の傍で石炭や鉄くず拾いをして生計をたてている父と息子を捉える。こんなダメ息子と思いながら、不意に訪れる感動の瞬間。思わず落涙しました。

 

 

 

鳳鳴(フォンミン)-中国の記憶

フォンミン

原題:FENGMING, A CHINESE MEMOIR

作品データ:2007年/香港、フランス/183分

監督:ワン・ビン

ワン・ビン|YIDFF大賞|中国・反右派闘争

山形国際ドキュメンタリー映画祭2007大賞ほか

ほぼ全編にわたり老女・鳳鳴の語りを正面からカメラにおさめるのみ。語りの磁力にすべてを賭けた作り手の大胆さが、『鉄西区』に匹敵する傑作を生み出した。反右派闘争の弾圧に始まる約30年にわたるひとりの女性の物語が中国の歴史に重なる。強制収容所で命を落とした夫を回想するくだり、鳳鳴という人を心から親密に感じました。

〈上映日〉11/8(日) 15:20 11/11(水) 15:10

 

名前のない男

名前のない男

【特別上映】

原題:MAN WITH NO NAME

作品データ:2009年/フランス/96分

監督:ワン・ビン

ワン・ビン|中国・辺境|ドキュメンタリー

『鳳鳴』『無言歌』製作のために通りかかった廃村で、ワン・ビンが出会った男。たった1人で洞穴に暮らし、口もきかず、ただ「食べて生きる」ため日々を営む。不思議なユーモアも携えた“原初の生”、その魅力にファンの人気が高い一作。フランスのギャラリー収蔵作で、ムヴィオラ配給作ではありませんが、大好きなので今回特別に。貴重な上映なのでぜひ!(作品提供:Galerie Chantal Crousel)

〈上映日〉11/8(日) 13:20 11/14(土) 12:50

 

無言歌

無言歌

原題:THE DITCH

作品データ:2010年/香港、フランス、ベルギー/109分

監督:ワン・ビン

出演:ルウ・イエ、リェン・レンジュン

ワン・ビン|キネ旬外国映画監督賞|中国・反右派闘争

2011キネマ旬報外国映画監督賞

中国、1960年。文革前の知られざる「反右派闘争」の悲劇。西部の辺境、ゴビ砂漠の収容所で強制労働に明け暮れる男たちを描く劇映画。轟々と鳴る砂と風。塹壕のような収容所に射し込むひと筋の光。ただ人が死んで行く。映画の強靭さに圧倒され、見終わると本当に無言に。ワン・ビン初の劇場公開となった思い出の一作です。

〈上映日〉11/12(木) 16:50 11/17(火) 16:35

 

三姉妹~雲南の子

三姉妹

原題:THREE SISTERS

作品データ:2012年/フランス、香港/153分

監督:ワン・ビン

ワン・ビン|中国・雲南|ドキュメンタリー

2012ヴェネチア国際映画祭オリゾンティ部門グランプリほか

中国で最貧困と言われる雲南地方の村に暮らす10歳と6歳と4歳の幼い三姉妹。母は家出し、父は出稼ぎ。3人だけで生活する。その日常が、ある瞬間、人間の尊厳を刻印する厳粛さをもって現れるワン・ビン映画の凄み。それでも三姉妹は文句なしに愛おしく、ことに長女インインは生涯忘られぬヒロインです。

〈上映日〉11/7(土) 13:30 11/18(水) 15:40 11/20(金)13:15

 

収容病棟

収容病棟

原題:’TIL MADNESS DO US PART

作品データ:2013年/香港、フランス、日本/237分[途中休憩あり]

監督:ワン・ビン

ワン・ビン|中国・精神病院|ドキュメンタリー

2013ナント三大陸映画祭銀の気球賞ほか

社会から隔絶された雲南省の精神病院。“異常なふるまい”を理由に収容されている患者たちの日常を記録。映画としての極北度、登場人物に思わず感じる親密さ。エッジィなのに優しい。なぜこんな映画が撮れる?と聞きたくなるワン・ビンらしい傑作なので、長尺ですがぜひこの機会に鑑賞チャレンジを。

〈上映日〉11/13(金) 9:50 11/14(土) 14:45

*長尺のため特別料金となります。

 

郊遊<ピクニック>

SONY DSC

原題:STRAY  DOGS

作品データ:2013年/台湾、フランス/138分

監督:ツァイ・ミンリャン

出演:リー・カンション、チェン・シャンチー

ツァイ・ミンリャン|ヴェネチア審査員大賞|台湾・台北

2013ヴェネチア国際映画祭審査員大賞ほか

台北の片隅、水道も電気もない空き家で暮らす父と幼い息子と娘。「人間立て看板」でわずかな金を稼ぐ父の孤独。劇映画の範疇から逸脱した傑作。美しく強靭なショットと向き合い続ける感動。監督にツァイさんは、この映画を最後に映画館で上映するための映画は作らないと言いましたが、今年のヴェネチアに新作が!前言撤回なら大歓迎です。

〈上映日〉11/17(火) 13:50 11/20(水) 16:15

 

これは映画ではない

これは映画ではない

原題:THIS IS NOT A FILM

作品データ:2011年/75分

監督:ジャファール・パナヒ、モジタバ・ ミルタマスブ

パナヒ|映画製作禁止へのプロテスト|イラン

2011カンヌ国際映画祭キャロッスドール賞ほか

反体制活動を理由に20年間の映画製作禁止を命じられた映画監督が、自宅でこっそり撮影しカンヌ映画祭に“密輸”、「これは映画じゃない」と言い張る。その反骨心が、イラン映画お家芸といえる虚実のスリルに昇華し、めっぽう面白い「映画」になった。パナヒはまたも“密輸”で今年のベルリン金熊賞に輝きましたが、個人的にはその新作以上と思っています。

〈上映日〉11/16(月) 15:15 11/18(水) 14:00

 

ペルシャ猫を誰も知らない

ペルシャ猫

原題:NO ONE KNOWS ABOUT PERSIAN CAT

作品データ:2009年/イラン/106分

監督:バフマン・ゴバディ

出演:ハメッド・ベヘダード

ゴバディ|音楽と青春|カンヌ<ある視点>賞|イラン

2009年カンヌ国際映画祭<ある視点>部門特別賞ほか

西洋音楽が規制されているイラン。首都テヘランで、密かに音楽活動を続ける若者たちの姿を、実在のミュージシャン達の出演で描いた青春群像劇。ゴバディ監督は当局に無許可でゲリラ撮影を敢行。本当に音楽が素晴らしい!規制なんて屁のカッパ的庶民パワーを溢れさす、うさん臭いプロデューサー役の名優ハメッドの台詞の速射砲、絶品!

〈上映日〉11/10(火) 14:25 11/18(水) 11:45

 

子供の情景

子供の情景

原題:BUDDHA COLLAPSED OUT OF SHAME

作品データ:2007年/イラン、フランス/81分

監督:ハナ・マフマルバフ

出演:ニクバクト・ノルーズ

ハナ・マフマルバフ|6歳の少女|アフガニスタン・バーミヤン

2007サンセバスチャン映画祭審査員賞ほか

イスラム過激派の手で破壊されたアフガニスタン、バーミヤンの仏像。その足元で生きる6歳の少女バクタイ。女性の教育が困難なその地で、どうしても学校に行きたいと願う少女の小さな冒険を通し、戦争が子供に与える影響を寓話的に描く。原題は、監督の父モフセンの著書「アフガニスタンの仏像は破壊されたのではない 恥辱のあまり崩れ落ちたのだ」より。大胆な映像の力、少女の愛らしさに鷲掴みにされました。

〈上映日〉11/18(水) 10:00 11/20(金) 11:30

 

クリスマス・ストーリー

クリスマス_main

原題:A CHRISTMAS TALE

作品データ:2008年/フランス/150分

監督:アルノー・デプレシャン

出演:カトリーヌ・ドヌーヴ/マチュー・アマルリック/メルヴィル・プポー

デプレシャン|ドヌーヴ|ダメ家族の肖像|フランス・ルーベ

2008カンヌ国際映画祭コンペディション部門出品

クリスマスに噴出する家族の悩み、寂しさ。そこに母の重病が発覚し…。どんなに衝突しても家族でいる彼らの上に降る雪の美しさ。ドヌーヴ、アマルリック、プポー、エマニュエル・ドゥヴォスらデプレシャン組総動員で、監督が映画への愛のありったけを注ぎ込んでいる。映画はどこまでも豊かになれると信じるデプレシャンが好きです。

〈上映日〉11/19(木) 12:10

 

オレンジと太陽

Oranges and Sunshine

原題:ORANGES AND SUNSHINE

作品データ:2010年/イギリス、オーストラリア/106分

監督:ジム・ローチ

出演:エミリー・ワトソン/デヴィッド・ウェナム/ヒューゴ・ウィーヴィング

実話|児童移民|イギリス・オーストラリア

2012オーストラリア映画批評家協会賞最優秀女優賞ほか

ノッティンガムでソーシャルワーカーとして働く女性が、19世紀から英国が行っていた“児童移民”政策の事実を暴いた。政府が施設の子供たちを勝手に海外に送っていたのだ。こんな実話があったなんて。尊敬するケン・ローチの息子ジムの初長編ですが、そんなことと関係なく感動し、映画祭のマーケット試写で声をあげて号泣してしまいました。

〈上映日〉11/12(木) 10:00 11/19(木) 16:50

 

もうひとりの息子

もうひとりの息子

原題:THE OTHER SON

作品データ:2012年/フランス/105分

監督:ロレーヌ・レヴィ

出演:エマニュエル・ドゥヴォス/パスカル・エルベ/アリーン・ウマリ

東京国際グランプリ|子供の取り違え|パレスチナ・イスラエル

2012東京国際映画祭グランプリ&監督賞

出生時に取り違えられた2人の息子。しかも、ひとりはイスラエル、もうひとりはパレスチナ。家族はどうやってその試練を乗り越えていくのか。出来過ぎと批判されそうな設定なのに、監督は全神経を集中し、物語にリアリティをもたらした。現実に希望が見出しにくくても、映画には希望を語る権利がある。そんな作り手の声が聞こえてくる映画でした。

〈上映日〉11/19(木) 10:00

 

フォンターナ広場―イタリアの陰謀

フォンターナ広場

原題:PIAZZA FONTANA,THE ITALIAN CONSPIRACY

作品データ:2012年/イタリア、フランス/129分

監督:マルコ・トゥリオ・ジョルダーナ

出演:ヴァレリオ・マスタンドレア

ジョルダーナ|実話|1969年|イタリア・ミラノ

2012イタリア・アカデミー賞3賞受賞ほか

学生運動の波が高まる69年のイタリア、ミラノ。フォンターナ広場に面した全国農業銀行が何者かによって爆破された。調査を始めた警視の前にイタリアの闇が広がる。ジョルダーナ監督は大ヒット作『輝ける青春』が有名ですが、ここでは全編緊迫感に溢れる研ぎすまされた映像で実話を映画芸術に昇華していて、見惚れてしまいました。

〈上映日〉11/9(月) 14:35 11/12(木) 14:15

 

シャトーブリアンからの手紙

シャトーブリアンからの手紙

原題:CALM  AT  SEA

作品データ:2012年/フランス、ドイツ/91分

監督:フォルカー・シュレンドルフ

出演:レオ=ポール・サルマン、マルク・バルベ、ウルリッヒ・マテス

シュレンドルフ|実話|第二次大戦|フランス・ドイツ

1941年、ドイツ占領下のフランス。1人のドイツ将校が暗殺された報復に、ヒトラーは収容所のフランス人150名の銃殺を命令。知らなかった史実の中に、ヨーロッパの歴史の複雑さが凝縮している。ベルリン映画祭で観た観客総立ちの光景が忘れられない。ドイツ人がフランス人を殺した話をドイツ人が撮り、ドイツ人が喝采を送っていました。

〈上映日〉11/9(月) 12:40

 

怒れ!憤れ!-ステファン・エセルの遺言-

怒れ憤れ

原題:INDIGNADOS

作品データ:2012年/フランス/88分

監督:トニー・ガトリフ

出演:ベティ

 ガトリフ|怒れる者たち|スペイン、フランス、ギリシャ、トルコ

93歳の元レジスタンスの闘士ステファン・エセルが、若者に「世の不正義に目をつぶるな」と語りかけた世界的ベストセラー「怒れ!憤れ!」の映像化。2011年にヨーロッパ各地で起きた“怒れる者たち”のデモに、アフリカの少女の物語を重ねる。実際のデモ映像と、音と色が溢れる官能的な映像詩が呼応して、強烈なエネルギーが感じられます。

〈上映日〉11/9(月) 17:05

 

パプーシャの黒い瞳

パプーシャ

原題:PAPUSZA

作品データ:2013年/ポーランド/131分

監督:ヨアンナ・コス=クラウゼ、クシシュトフ・クラウゼ

出演:ヨヴィタ・ブドニク

ヴォイチェフ・スタロン

クラウゼ|ジプシー|詩と音楽|モノクローム|ポーランド

2013カルロヴィ・ヴァリ映画祭特別賞ほか

書き文字を持たないジプシーの一族に生まれながら、詩人となったパプーシャ。しかし、その才能は様々な波紋を呼び、彼女の人生を大きく変えてしまう。ポーランドの名匠が、戦前戦後の激動のポーランド現代史と実在したジプシー女性詩人の生涯をモノクロームで描く。映画は芸術、そう言って躊躇わない監督の強い意志に圧倒された傑作です。

〈上映日〉11/10(火) 16:35 11/12(木) 12:15

 

追憶と、踊りながら

追憶と

原題:LILTING

作品データ:2014年/イギリス/86分

監督:ホン・カウ

出演:ベン・ウィショー/チェン・ペイペイ

ペイペイ&ウィショー共演|異文化、異世代|ロンドンの中国女性

2014サンダンス映画祭最優秀撮影賞ほか

ロンドンの介護ホームでひとり暮らすカンボジア系中国人のジュン。ある日、彼女の前に息子の友人リチャードが現れる。愛する者を失った痛みは同じなのに、異文化、異世代を生きる2人は理解しあえない…。新鋭ホン・カウの繊細さに驚き、香港のキン・フー映画のヒロインだったペイペイと英国の人気俳優ベン・ウィショーの演技に胸がいっぱいになりました。

〈上映日〉11/19(木) 15:00

 

ベンダ・ビリリ!~もう一つのキンシャサの奇跡

ベンダ・ビリリ

原題:BENDA BILILI!

作品データ:2010年/フランス/87分/提供:プランクトン

監督:ルノー・バレ&フローラン・ドラテュライ

出演:スタッフ・ベンダ・ビリリ

ワールド・ミュージック|車椅子|コンゴ|ドキュメンタリー

2010カンヌ国際映画祭監督週間出品

ベンダ・ビリリはポリオによる障害を持つメンバーとストリートチルドレンたちで編成され、WOMEX AWARD年間アーティスト賞にも輝いた奇跡のバンド。コンゴを愛する2人のフランス人映像作家がこの音楽集団を5年にわたって記録した。最高の音楽映画で、社会の外側に追いやられた人々のための映画。とにかくビリリのパワーに感動!

〈上映日〉11/10(火) 12:35 11/16(月) 17:00

 

ウカマウ

ウカマウ

原題:UKAMAU

作品データ:1966年/ボリビア/76分

監督:ホルヘ・サンヒネス 出演:太陽の島に生活する農民

ウカマウ集団|アンデス先住民|ティティカカ湖|ボリビア

1966 カンヌ映画祭青年監督賞ほか

南米ボリビアで60年代半ばから映画制作をしているウカマウ集団。ボリビアの半数以上は先住民なので、先住民の価値観で映画を作り続けている。アンデス山中、ティティカカ湖上の太陽の島に住むインディオ農民の妻が、メスティーソの仲買人に暴行され、殺された。復讐を誓った夫の前途は? 記念すべき初長編です。*同時上映『革命』(10分)、『落盤』(20分)

〈上映日〉11/16(月) 10:30

 

地下の民

地下の民

原題:LA NACIÓN CLANDESTINA

作品データ:1989年/ボリビア/126分

提供:シネマテーク・インディアス

監督:ホルヘ・サンヒネス

出演:レイナルド・ユフラ

ウカマウ集団|アンデス先住民|死のダンス|ボリビア

1989サンセバスチャン映画祭グランプリほか

60年代に活動を始めたウカマウが、民族的アイデンティティの喪失と再生を描いた代表作。かつて共同体を裏切って追放され、街に暮らしてきた先住民セバスチャン。戻れば殺されると知りつつも、彼は“死のダンス”を踊るため村に帰ることを決意する。時間の流れ方も物語の語り方も、いわゆる第一世界の映画とまったく違うのでぜひ一度体験を。

〈上映日〉11/16(月) 12:40

 

スティーヴィー

スティーヴィー

【国内最終上映・未DVD化】

原題:STEVIE

作品データ:2002年|アメリカ|145分

監督:スティーヴ・ジェイムス

YIDFF最優秀賞|家族の肖像|犯罪加害者|アメリカ・イリノイ

山形国際ドキュメンタリー映画祭2003最優秀賞ほか

ジェイムス監督はかつて知り合った少年スティーヴィーの、青年となった今を撮ろうとする。だが、スティーヴィーはその途中で重大な犯罪の容疑に問われる。撮り続けるか、止めるべきか。監督自身の葛藤が生々しくフィルムに刻まれている。大ヒット作『フープ・ドリームス』が知られるジェイムス監督ですが、それを超える隠れた大傑作です。

〈上映日〉11/8(日) 10:30 11/9(月) 10:00 11/10(火) 10:00 11/11(水) 10:00

 

ヘヴンズ ストーリー

ヘヴンズストーリー

作品データ:2010年/日本/278分[途中休憩あり]

監督:瀬々敬久

出演:寉岡萌希/長谷川朝晴/忍成修吾/村上淳/山崎ハコ

瀬々監督のインディペンデント大作|ベルリン2冠|罪と罰

2011ベルリン国際映画祭国際批評家連盟賞&最優秀アジア映画賞ほか

家族を殺された少女、妻子を殺された男を中心に、20人以上の登場人物が複数の殺人事件をきっかけにつながっていく。4時間38分という上映時間だけでなく、瀬々敬久監督の映画にあるスケールは、今の邦画界のお宝。そのロケーションを見るだけでも「映画を見た」と感動できる。全9章仕立てなので見やすさもあり、時間の長さも怖くありません。

〈上映日〉11/13(金) 14:05

*長尺のため特別料金となります。

 

石巻市立湊小学校避難所

石巻

作品データ:2012年/日本/124分

監督:藤川佳三

東日本大震災|愛おしいヒロイン|6ヶ月のドキュメント

2011年3月11日に起きた震災によって、宮城県石巻市では5万人以上が避難所生活を余儀なくされ、湊小学校も避難所になった。これは藤川監督が、6カ月の間、湊小学校に泊まり込んでカメラを回した記録。独り暮らしで70歳目前の愛ちゃんは、ここで「親類がいっぱいできた」と顔をくしゃくしゃにした。愛ちゃんは忘られぬヒロインになり、離れていても震災が心に深く刻まれました。

〈上映日〉11/11(水) 12:40

上映期間 11/7(土)~11/20(金)
上映時間 上映時間は作品案内ページ参照
当日料金 一般・大・高:1,500円/中・小・シニア:1,000円
特別鑑賞券 5回券:5,000円
備考 ※『ヘヴンズストーリー』『収容病棟』は特別料金2,000円均一(回数券は2枚必要となります。
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