女優・ほたるが、自身の出演作『色道四十八手 たからぶね』 撮影中に急逝した渡辺護監督の出征した兄のエピソードからインスパイアを受け、その残りの35mmフィルムで監督第二作となる、無声映画の短篇を製作。
その後、去って行ったものや亡くなった人たちを遺すというテーマに共鳴してくれた監督たちを誘い、1本のオムニバス映画としてジャンルも様々な5本が見事なアンサンブルを見せている。
作品データ | 2020年/日本/35mm + DCP/89分 |
配給 | ぴんくりんくフイルム |
田舎の一軒家。表札には渡辺家5人の名前。
朝の食卓に一家の母と父、高校生の娘、そして祖母。
一人足りないのは、音楽活動の為に地元を出ているこの家の長男。
その日、通学途中の娘は、母親が車で走り去るのを見る。
母親が向かった先は、地元から少し離れたターミナル駅のホーム。そこで…。
監督・脚本・出演 | ほたる |
出演 | 銀座吟八/祷キララ/山下洋子/サトウリュースケ/戸奈あゆみ/石原果林/沢田夏子 |
作品データ | 35mm/サイレント |
2011年夏。東日本大震災の後、東京から避難し、愛媛の実家に帰った小野は、小さい頃から見てきた故郷の風景でもある四国八十八ヶ所巡礼を撮影した。
その時出会ったのは、北海道からやってきた山田芳美さん(64歳)。
山田さんは、亡くなった奥さんや自身の人生を反芻しながら歩き遍路をしていた。
監督・撮影・編集 | 小野さやか |
出演 | 山田芳美 |
顔の半分に生まれつき醜い痣があるノブ江(ほたる)は、そのせいで内向的な性格となり不遇な人生を送っていた。
夫の三沢(森羅万象)は日常的に彼女に暴力を振るい、耐えかねたノブ江はある日衝動的に家出する。
行き場なく街を彷徨っていた彼女を救ったのは、片足に障害を持つ寡黙な青年(可児正光)だった。彼はノブ江を古びた自分のアパートに連れ帰ると食事を与えた。二十歳以上も年下の彼が何故自分のような中年女に優しく接してくれるのか、その理由をノブ江は尋ねた。しかし青年は何も言わず、ただ優しく微笑むだけだった。
一方、三沢は探し人のビラを街中に貼り失踪したノブ江の行方を捜していた……。
監督・脚本・編集 | 山内大輔 |
出演 | ほたる/可児正光/森羅万象/杉浦檸檬/小林麻祐子 |
“自主映画界のワインスタイン”を自称する小川は、ある日、脳出血で倒れ2ヶ月間の入院を余儀なくされる。
退院後も、セクハラ相手に「若い女と結婚する」と言われるわ、無言電話がかかってくるわで絶好調とは言い難い。
ふと気になり7年前に急死した7歳年下の友人の病名を調べたら“脳出血”とあった。
このまま酒を飲み続けると死ぬのでは、という強迫観念に襲われ、断酒を試みるが、死んだ友人の共通の友人すら酒を勧めてくる日々。断酒がうまくいかないことで、神の罰が下るのではないかと妄想する小川に、ある日、本当にバチが当たる…。
監督・脚本・編集・出演 | 小口容子 |
出演 | 佐藤健人/伊牟田耕児/鈴木隆弘/加藤麻矢/佐々木健 |
母子家庭で育った光太郎(30)は、彼女の杏子(30)と同棲はしているものの結婚は考えておらず、警備員の仕事で日銭を稼ぐ毎日を送っている。そんな光太郎のもとへ母・沙希(53)が突然やってきた。
光太郎は昔から沙希が苦手だ。
やってきた理由を話さないまま居座り、いらないと言っているのにオニギリを作って持たせようとする沙希に嫌悪感ばかりを募らせていく光太郎は、遂には沙希と衝突してしまう。
そして、光太郎は沙希が再婚して実家を売り払おうとしていることを知る。その許しをもらいに沙希はやって来たのだ。しかし光太郎は、そんな沙希を許すことが出来ないまま沙希との別れの日を迎えてしまう― 。
監督 | サトウトシキ |
出演 | 櫻井拓也/ほたる/影山祐子/古川一博/並木愛枝 |
上映期間 | 2/12(土)~2/18(金) |
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上映時間 | 20:30 |
当日料金 | 一般:1,500円/大学・高校:1,300円/シニア・障がい者:1,000円 |
備考 | 【WEB割引1,200円】※WEBでの予約限定の割引となります。 |